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[Necro Boy] 自然共存を求む者 (57)
- 2007/01/29(Mon) -

「それは……えっと、その……、何て説明したら良いか……、ほら!潤子に言わなかったっけ?」
 頭では、パニックになってしまい、自分自身、何を言っているのかさえ、わからない状態の晴美。
「何を~~~?」
 潤子は、腕を組んで頬を膨らまし、拗ねた様な態度を取る。
「急遽、お父さんが転勤先から、家に戻って来るって話………しなかったっけ?」
「初耳。って言うかさぁ~晴美。私は別に彼氏がいる事に対して、咎めるつもりは無いの。むしろ、応援したい位の立場だよ私は!だけど、親友の私を差し置いて、隠しながらのお付き合いする事は無いでしょ!と言いたいだけなの。だから、ねぇ、お願い。正直に答えて晴美。今日の晴美は、何となく辛そうな表情だよ」
 潤子は、テーブルから身を乗り出し、晴美の両肩を掴むと、真剣に晴美を見詰めた。
「お父さんが帰って来た事は本当だって。それに、私、そんなに辛そうに見える?」
 潤子の澄んだ瞳を前に、嘘を吐かなければならなかった晴美は耐えかねて、微妙に潤子から視線を外した。
「思いっきり思い詰めてる表情だよ。だから、晴美が彼氏に何か酷い事を言われたんじゃないかって思ったの。もしそうなら、空手二段のこの私が、晴美に代わって、一発お見舞いしてあげようかなぁ~。と思ってた訳!」
「き、気持ちは、有り難いけど、本当に彼氏なんていないし、それ絡みの悩みでもないから、大丈夫だから、心配しないで」
「あっ!御免ね。その……家庭の悩みとか、私、気が付かなくて……。で、でも、何かあったら、いつでも私に頼って良いから。相談に乗るから!」
 何を察したのか、潤子は、晴美に対して、慌てた様子で、謝りだした。
「えっ?潤子、どうしたの急に?」
 晴美も、行き成りの事で、潤子の態度の変化に一瞬理解出来なかった。
 潤子は、てっきり彼氏と一緒に同棲していると思っていて、晴美に突っ込んだ話をしたが、実は、晴美の暗い表情が家庭内の事だと、勝手に解釈してしまって、突っ込んだ話をした事に対して、罪の意識を感じ、後悔しているのだった。
 その潤子の思い込みの解釈は、晴美にとって、潤子の質問攻めから逃れる都合の良い展開だった事は、潤子には、けして言えない晴美であった。
 潤子に対して、嘘を吐ついた晴美は、本当ならば、逆に、謝らなければならない立場にある。
 しかし、魔導と言う存在を知らない潤子を巻き込む訳にはいかない。知られてはいけない。全てその為に吐いた嘘。
 だからと言って、親友に嘘を吐く行為は、晴美にとって、とても辛く、胸の痛む事だった。
 今、晴美が出来る事は、唯一つ。ゲルドリックと交わした約束。ゲルドリックの帰りを信じて待つ事に他ならない。
 その思いだけを心の内に秘めて、晴美は、此処にいる。

               +

 自然公園の辺り一帯は、芝生に覆われている。しかし今は、幾つかは、折れたり倒れたりと無造作に放置されている人の形のをした石が、あちらこちらと倒れて折り、中には、粉々に砕け散った破片までが散らばる。
 地面は、大なり小なり無数に転がっている石。うっかりと不安定に石を踏んでしまえば、間違いなく怪我を被るであろう中を、ゲルドリックは、全力で疾走していた。
 それは、今、ゲルドリックが相手をしているバジリスクの攻撃から逃れる為である。
 そもそも、地面に転がる無数の石の原因は、ゲルドリックにあった。
 バジリスクと戦闘を開始するや否や、体格差が著しく不利な立場にあったゲルドリックは、魔導術で、一気に50体近くの死者達を呼び寄せて、バジリスクの対象を複数にする事により分散させ、時間稼ぎを図る目的でいた。
 だが、バジリスクへと向う死者達は、バジリスクの長く鋭く円滑に蠢く舌で次々と石化され、殆どの死者は、石クズと化した。
 その残骸が地面に転がっている無数の石で、結局、ゲルドリック自身、移動するのに支障をきたす形となってしまったのであった。
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コメント
-おはようございます-
そうですよね~…
親友の潤子ちゃんに嘘をつくのは
晴美ちゃんとしては辛いところなのでしょうね…
ところで潤子ちゃんは空手二段なのですね!
素晴らしい(≧▽≦)
敵なし!って感じですよね。

バジリスクの攻撃は怖いですね!!
みんな石化って…
リックはどう対処するのか?!
凄く楽しみです!

身長、伸びたのですね!!
う・羨ましいぃぃぃ~(≧▽≦)
3㎝私にくださいっ!(笑)
2007/01/30 06:46  | URL | 海月 #-[ 編集] |  ▲ top

--
kikurageさん、おはようございます。
おぉ、思わぬ方向に話がそれてくれて、晴美ちゃん、よかったですね。
純粋に心配してくれる潤子ちゃんに嘘をつかなければいけない苦しさ、伝わってきて切ないです。
でも、それは潤子ちゃんの為でもあって。
仕方ないよ・・・、晴美ちゃん、と慰めたい気持ちになってきます。

リック、形勢不利ですね・・・。
呼び出した死者たちがほぼ石にされて・・・。
どうやって戦うのでしょうか!?
どきどきはらはら、更新を待っております☆
2007/01/30 10:28  | URL | kazu osino #7av6LuR2[ 編集] |  ▲ top

--
潤子ちゃん、ほんと晴美ちゃん思いのいい子ですね。ちょっと妄想一直線っぽいところがまたいいです(笑
晴美ちゃん、大人しくリックの帰りを待つことができるのでしょうか?でないと石化しちゃいますしね。
で、当のゲルドリックはヤヴァイですね。ハナからヤヴァイですが、案の定バシリスクは危険きわまりないカイブツですね。。。
舌で石化・・・おぉ考えただけで恐ろしいです。どこか弱点はないんでしょうか?たぶん、リックも逃げ回りながらそれを探しているのかな?次回、いよいよバトルシーン再会でしょうか?楽しみにしています♪
2007/01/31 13:17  | URL | 楓 #u2lyCPR2[ 編集] |  ▲ top

--
海月さん

こんばんはです(^0^)/

幾ら、潤子ちゃんの為とは行っても、大親友に嘘をついてしまうのは、かなり抵抗があり、出来れば嘘をつきたくない晴美ちゃんにとっては、苦痛だと思います。
しかし、正直に言える内容ではないので、仕方ありませんね。

裏設定では、潤子ちゃんは、押さない時から護身術として、空手を習っていた様です。
軽く習う予定だった、潤子ちゃんですが、習って行くうちに、空手そのものを極めてしまいました(笑)

バジリスクですが、かなり戦い難い相手です。特にバジリスクの持つ触れてしまうと石になってしまう舌にはご用心と言った所です。
リック!何とか作戦を練って~!

実は、身長を性格に測ったのは、学生の時位で、ずっとその身長だと思っていたのですが、家で改めて量りましたら(正確ではないかもしれないですが…)、1cm程伸びておりました。


kazu osinoさん

こんばんはです(^0^)/

潤子ちゃんが、都合の良い勘違いをして、助かりました晴美ちゃんでした。
しかしながら、大親友に対して、嘘をつかなければならないのは、本当の事を明かす訳には行かないとはいえ、本当に辛い事ですね。
晴美ちゃんを慰めて頂きまして、有難う御座います(^0^)

所変りまして、再びリックの戦闘となりました。
最初から、不利な状況にリックも困難を強いられております(^^;)

何とか対抗できる策があれば良いのですが・・・。
晴美ちゃんの事もありますし、是が非でも勝利をしたい所ですね。


楓さん

こんばんはです(^0^)/

普段は、晴美ちゃんを自分のペースに巻き込んで、時には困らしてしまう事なども御座いますが、いざと言う時には、とても気を使う優しい潤子ちゃんでした★
お互いに、良い関係でいられるのには、こういう所があるからでしょうか。
流石、親友の仲です(^0^)

一方、ゲルドリックは、最初から苦戦を強いられております。
自分の放ったものが、仇になってしまうと言う失態ぶりです(^^;)
果たして、ゲルドリックは大丈夫なのでしょうか。
2007/01/31 21:56  | URL | Kikurage #-[ 編集] |  ▲ top


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