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[Necro Boy] 自然共存を求む者 (58)
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- 2007/01/31(Wed) -
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ゲルドリックは、それでも、悪路と化した地面を難なくかわしながら走る。 その間にも右手に魔導を発動させ、エネルギーを蓄えている。 ゲルドリックの後方、バジリスクは、その巨体さゆえ、地面に転がっている石など気にするに値しないと言う感じで、ゲルドリックへと縦横無尽に突進を続ける。 ドシーン!ドシーンッ! バジリスクの体は巨大な為、移動する度に大きな振動となって、大地が揺らぐ。 最初にゲルドリックは、50体近くの死者をクリーチャーとして出現させて、魔導を消費している。 その後に、すぐさま魔導を発動させているが、中途半端な魔導術では、まともに、バジリスク相手に太刀打ち出来ない事は理解している。 バジリスクに対抗するには、より強力な魔導エネルギーを用いて、魔導術を放たなければならないのだが、そうするには、開放させた魔導をある一定のエネルギー量まで蓄えなければならないのである。 それは、リシェットも同様の話ではあるが、リシェットの場合、ゲルドリックと対峙する前から魔導エネルギーをエルフ文字と言う形に変え、途中、召喚魔術を行いながらも、少しずつ魔導エネルギーを蓄積していた事により、レジェンドと言う最強の召喚術を放つ事が出来たのである。 そもそも強力な魔導術を行うには、それなりの魔導エネルギーを蓄える為の待機時間が必要。 しかし、ゲルドリックに至っては、リシェットが、それだけの膨大な魔導エネルギーを蓄えるだけの余裕を与えるはずがない。 出来るだけの時間稼ぎをして、魔導を蓄えるゲルドリックに対して、既に出現させた最強の召喚獣を操るリシェット。 力の差は歴然としていて、どう考えてもゲルドリックに不利な状況である事は、明白であった。 シュタッッッ! そして、ゲルドリックの後方から、容赦なくバジリスクの長く鞭の様に撓る舌の攻撃が始まる。 「…ンッ!?」 走る事を止め、咄嗟に、180度振り返り、バジリスクの回転の軌道で迫る舌を、持ち前の優れた洞察力で、舌に触れるか触れないかと言うギリギリの危ないかわし方をするゲルドリック。 そんなリスクを負っても、ギリギリにかわすのには、訳がある。 バジリスクの舌は、まるで鞭の様な軌道で自在に操る為、余裕を持って中途半端に避けてしまうと、軌道を変えられて、返って攻撃の餌食に成り易いと言う理由である。 ゲルドリックがそのままかわすと、バジリスクの舌は、捻りながら方向転換。続けて2回目の攻撃へと変えた。 バジリスクの舌だけは、最も注意を払わなければならなく、その刹那、ゲルドリックに緊張が走る。 「クッ!!」 そんなゲルドリックを嘲笑うかの様に、ゲルドリックの横から瞬時に地面を抉る勢いで2回目の攻撃が襲う。 ドゴッ!! バジリスクの舌は、地面ごと削り、削った一塊の泥を持ち上げ辺りに撒き散らし、抛る。 だがそこには、ゲルドリックの姿は無く、がらんとしたバジリスクが大きく抉った地面だけだった。 バシリスクは、標的を失ったのか、キョロキョロと目を動かし、ゆっくりと首を左右に振り、辺りを見回す。 「フン!小賢しい真似を…。そんなクリーチャーまで使うとは……」 バジリスクの背中に平然と立つリシェットがそう呟く視線の先には、魔導で出現させたであろう大きく羽を羽ばたかせる鳥形クリ―チャーの足に摑まるゲルドリックの姿があった。 |
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