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鋼構造的追跡者 (5)
- 2007/06/02(Sat) -

+

ガチャ!ガチャガチャ!
「むぅ…、んッ!?」
 ガチャガチャ!
「………おい、ゲルドリック。お前、体が動き過ぎだぞ!」
 セグナが、ドリップの終わったコーヒーメーカーの電源のスイッチを止めながらゲルドリックに対して注意する。
「クッ!今は、それ所ではない。何だとッ!?また抜かれた。この3位の奴は手強い!」
 手元にコントローラーの様な物を握り、テレビゲームなる物で悪戦苦闘しているゲルドリックは、そこにいた。
その姿を終始うんざりした様子でセグナは見ている。
この場所は、セグナの住むアパートの一室
である。
ゲルドリックの居候している晴美の家から徒歩で10分程度の距離で、然程離れていない場所であった。
 セグナは、ゲルドリックには、自分の住んでいる詳しい場所を一度も話していない筈なのに、ゲルドリックの唐突且つ強引で、不可解な訪問に対して少々理不尽さを感じながら、そんな招かざる客の為にコーヒーを淹れている始末である。
「あっ!そうだ、ミルクと砂糖も宜しく。俺は甘党だからな!」
「へいへい、承知致しやした」
 あからさまに不機嫌な顔のセグナは、そのままコーヒーをゲルドリックの所へ持って行く。
「ほれ、コーヒーだ」
「うむ。ご苦労!ん…?何だこの隣に置いてある牛乳パックは?」
「あ?ミルクだけど……」
「う~~ん……。そして、この砂糖は上白糖の様だけど、グラニュー糖とか溶け易い物ないの?」
「てめぇ!急に人ん家上がり込んで、贅沢言ってんじゃねぇよ。文句あるなら喫茶店でも言って来い!」
「君は、コーヒーの嗜みと言うものを理解してない。そんなんじゃ、社交場で恥を掻くぞ」
「俺が、そんな洒落て社交場に行く様な人間に見えるかよ!」
「う~ん………。聞いた私が馬鹿だった。すまん。許せ」
 ゲルドリックは、セグナのラフな服装を見てそう答えた。
「………」
 口には出さないが、何所と無く不満そうな顔付きであった。
その時、テーブルに置いてある黒く長方形に角張った携帯がランプの点滅と共に着信音が鳴り出した。
携帯自体は、ゲルドリックの物の様であるが、ゲルドリックは気にせず、テレビゲームの方に気を取られていた。
「おい!携帯が鳴ってるぞ。電話に出なくて良いのか?」
 セグナは、ゲルドリックが携帯電話に気が付いていないのかと思い、一応、声を掛けた。
「ああ、分かってる。大丈夫だ。この着信音は、電話じゃなくメールだ!」
 余裕な表情で、振り返るゲルトリック。
「まあ、なんだ。余計なお世話かも知れないが、幾らメールでも重要な内容と言う可能性がある。早めに確認して、返信した方が良いぞ!ってか、何で着信音が仔犬のワルツ?」
「確かにメールも大事だな。この間、晴美からその日の晩御飯の買い物の様を頼まれて、食材の書かれた紙を渡されて、近くのスーパーに買い物に行ったんだ。頼まれた食材通り買って帰った訳さ。そしたら、ほうれん草と思われるそれは、何と小松菜だったって言うんでレシート持ってもう一回スーパーへ行く羽目になって、あの時に、ちゃんと現物を写メして置けば良かったと後悔してる。なおかげで二度手間さ!」
 ゲルドリックは、そう言いながらテーブルに置いてある携帯に手を伸ばして、画面を確認する。
「いや、今の話を聞く限り、メール以前の問題の様な………。大体、スーパーなら商品名のポップがあるだろう。それ見て買えば間違え様が無いと思うが」
「何だと!?」
 ゲルドリックは、携帯の画面を見るなり、送られて来たメールの文章を目で追うと、険しい顔をし始めた。
「ど、どうした?」
 深刻そうなゲルドリックを見て、張り詰めた空気になった。
「セグナ!今、何時だ?」
「ん?3時……5分過ぎ位だな」
「しまった。今日が、〝シャンスト・ロッド〟の限定販売の日と言う事をすっかり忘れていた。何たる不覚!今から行っても間に合わないのは必至。ならば……」
 ゲルドリックは、そんな事を呟きながら、賢明に携帯のボタンを打ち送信する。
「おいッ、ゲルドリック。さっきから、時間を聞いたり、しゃんすとろっどとか、限定とか、一体何の話だ?」
 セグナには、ゲルドリックの言葉と行動が少しも理解出来なかった。
「何、少々冷や汗を掻いたが、もう大丈夫だ。」
「だから、何の話だと聞いている」
「ん?限定クレープの話だが、それが何か?」
 3秒後、ゲルドリックのこの言葉に、セグナがマジギレした事は、言うまでも無い。
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コメント
-おはようございます-
もう朝から笑いっぱなしでした(≧▽≦)

もしや、リックがやっているのは
あの有名な「W‥」でしょうか?(笑)
しかもセグナのアパートに転がり込んで
ゲームやって、しかもしかもメールてぇぇぇ!!!(笑)
でも、2人が仲良くなって
何だか嬉しいです(*^^*)

そのうち、リシェットもやってきたりしてww
2007/06/02 08:14  | URL | 海月 #9xVGaoVI[ 編集] |  ▲ top

--
海月さん

こんばんはです(^^)

日常は、いつもの可笑しな展開になっております★
二人は、相変わらずの模様。(進歩が無いといえましょう!)
果たして、リックのやっているゲーム機はどんな物か、見えない部分ですね(笑)
リックは、セグナの家に上がり込んでやりたい放題。
友達は選んだ方が良いよセグナ君~!な感じです(笑)
なんやかんやで、良いコンビ?な状況でした。
2007/06/02 22:22  | URL | Kikurage #-[ 編集] |  ▲ top

-わははは!-
リック、えぇぇ~~??君、こんなだっけ??みたいな(笑)
いやいや、もう晴美の家に居候しだしてからおかしくなっていったのは目に見えてわかっていましたが(笑)
面白すぎ~~~><
セグナ、君も凄いよ。呆れることなくリックへのツッコミを欠かさない(笑)
最高の漫才コンビですね!!わはは!^^

リックは携帯も自由に使いこなす。
もぉ当初の面影すらなくなりつつあります。大丈夫かな、フツーの一般人になっちゃわないかしら?と少々心配していたり・・・(笑)
極めつけの限定クレープ!おまぃもか~~!ってツッコミました^^ぷぷぷ☆
2007/06/03 06:18  | URL | chacha #-[ 編集] |  ▲ top

--
chachaさん

おはようございます☆

最早、最初の方のミステリックでシリアスなイメージがとんと抜けてしまっておりますこのコンビ♪
知らない所で、危機が迫っている事も知らない平和な理ックです(笑)
セグナは、何気にリックの行動に慣れてしまっているかもしれません。

そうです!今回からリックは、携帯電話を普通に使いこなしており、何所まで溶け込むのかと言う所です。
しかしながら、魔導関連になりますと、常に沈着冷静な態度を示しますので、彼自信、けじめは、一応付けている様です☆
限定クレープは、つわものです(笑)
2007/06/04 04:55  | URL | Kikurage #-[ 編集] |  ▲ top


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