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[Necro Boy] 高所の徘徊者 (8)
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- 2006/06/28(Wed) -
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「――――――ッ!」 ゴトン、バン。旨く隙間に入れたものの、跳び移った瞬間に、左足のつま先を鉄柵にぶつけてバランスを崩し、足場の悪い階段で転げてしまった。 「いったぁ〜〜〜い」 ぶつけた所を手で押さえて、思わず、涙眼になってしまう。主に右肘と左膝を強打したのだった。 幸い、怪我と言う怪我ではないので、ゆっくりと立ち上がり、階段を上り始める。 「こんな事までして、上に行こうだなんて、何考えてるんだろう?私って」 頭を抑えながら、そんな事を口走った時、外に出る前に、ゲルドリックと交わした約束を思い出した。 「まず、絶対俺の指示に従う事。それと、何らかの理由でくたばったとしても、俺の事はほっといて、とにかく逃げろ。良いな?」 晴美の動きが一瞬止まった。しかし、再度、階段を上り始める。 「あの時、リックの条件を断ったら、止められるって分かってたから頷いちゃったけど。家に匿って、怪我の手当てまでして、自分が死んだらほっといて逃げろだなんて、そんな事出来るわけ無いじゃない。冗談じゃ無いわ!」 怒りの感情からか、階段を上る足が一歩ずつ力強くなっていく。 「私を置き去りにした、リックが悪いんだから。もう!」 晴美は、心の中で、リックに会ったら一発ひっぱたいてやりたいと思っていた。 非常階段の3分の1を上り終えた頃、遠くで賑やかな音と掛け声が聞こえて来る。 晴美は、直ぐ音の聞こえる方向に顔を向けた。そして、気が付く。 隣町のお祭りの日。年に一度二日間だけ行われる物だった。 「そういえば、今日。お祭りの日だったわね」 無意識に、時間を確認しようと、ポケットから携帯電話を取り出す。 携帯のランプが光っているのに気付き、晴美は、慌てて確認する。 一件の着信メールが届いていた。メール内容を確認すると、潤子からのメールで、お祭りのお誘いの内容。このメールが着てから、軽く一時間半が経過していた。 その場で、酷く肩を落とす。 「―――気が付かなかった。どうしょう。後で、潤子に何言われるか。言い訳考えないと〜〜って、こんな事してる場合じゃない」 結局は、リックと一刻も早く会う為に、階段を上り始める晴美だった。 |
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