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鋼構造的追跡者(8)
- 2007/06/22(Fri) -

+

「これは、楽勝だな!」
 ゲルドリックは、そう言うと、木で出来た沢山の正方形の形で積まれている中から、板を一つ引き抜き、その積まれた板の上に重ねる。
「そんな安全な所ばかり選んでたら、つまらないぜゲルドリック!例えば、此処とかッ!!」
 今度は、セグナがゲルドリックと似た様な一連の動作をするが、セグナの引き抜こうとする板は、積まれている沢山の板のバランスを左右する場所らしく、セグナが動かす度に積まれている板全体が揺れている。しかし、セグナは、バランスの見ながら慎重に板を少しずつ動かし、引き抜いてみせた。
「おっ!やるなぁ!」
 それをみて、ゲルドリックは声を上げる。
「たりめぇよッ!さっ次は、お前の番だぜ」
 セグナは、慎重に引き抜いた板を丁重に上へ積み重ねる。
 すると、ゲルドリックは、顎に手を当てながら、積まれた板全体を一通り観察を始める。
ゲルドリックの視線は、上から下へとゆっくり確認する様に見下ろすと、意志が決まったのか、手が動いた。
「!!!まじで?」
 セグナは、ゲルドリックの触れた板を見て驚きの表情を浮かべる。
それもその筈。ゲルドリックの引き抜こうとしている板は、積み重ねられた板の一番したで、土台になっている部分なのだ。しかも、その部分は、既に一枚の板が引き抜かれていて、残り2本で支えられているのである。
正直、このゲームではあまり好ましい選択とは言えない事をゲルドリックは、成し遂げ様としているのだ。
既に、端の板が1本引き抜かれている為、真ん中の板を引き抜く事は、物理的に不可能。
由って、真ん中1本だけを残す以外ないのだが、それは、簡単な事では無い。
 ゲルドリックは、一回息を吸うと、そこで息を止める。
眉一つ動かさず真剣な表情で引き抜こうとする板に触れた。
これは、唯のゲームであるが、ゲルドリックの真剣な表情と、アンバランスになり掛けている積まれた板の現状が、周りの空気を張り詰めさせている。
ゲルドリックは、手で掴んでいる板をゆっくりと横へずらす。
「!!!」
 一瞬、ゲルドリックの顔が強張る。
ゲルドリックが、引き抜く為に動かした一番下の板と一緒に、積まれた板全体が一緒に動き左右に揺らぐ。
「うぉぉぉ~~ッッ!!」
 これには、思わずセグナも声を漏らす。
 何故か、一部始終を傍から見ているセグナの方が本人以上にハラハラした気持ちに駆られていた。
「こ、これは、非常に不味い!どの様にして立て直すべきか……」
 ゲルドリックは、板を掴んだ姿勢のまま、微動だにせず考える。
すると、再びゲルドリックの携帯電話が鳴り始めた。
「!」
 ゲルドリックは、右腕を動かせないままの状態で、左手を携帯電話の入っている右ポケットから起用に携帯電話を取り出し、開く。
「……晴美からのメールだな!」
 続けて、左手で起用に操作しながら届いたばかりのメールを開く。
「リック、ゴメン!限定クレープは、一人一個までしか買えないの。多分、今並んでる人達だけで、売り切れちゃうと思う。本当にゴメン!………抜かった…」
 ゲルドリックは、晴美から届いたメールの文章を読むなり軽く静止し、放心状態に陥った。
「ゲルドリック、その板は、どう考えても危険すぎるから、止めた方が……って、あああああ!」
 ガシャン!
不安定ながらも、積み上げられていたものは、セグナの言葉も待たず、無残にもビルの崩壊の様に崩れ去った。
セグナは、ゲルドリックを見て一言呟く。
「ゲルドリックよ、お前にとって限定クレープは、そんなに大事か………」
 目の前に崩れ去った板の様に、ゲルドリック自信もまた、ショックの余り、見事に崩れ去っていた。
セグナは、大きな溜め息を一つ吐き、心の中では誓う。
もう、二度とゲルドリックを部屋に入れるまいと…。
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コメント
-おはようございます-
リックとセグナッッwwwww
もしや、やっているゲームは
「ジェンガ」でしたっけ?
「ジェンカ」でしたっけ?
間違ってたら、ごめんなさい^^;
そんな事をやっているなんて
可愛すぎです(*^^*)

そして、クレープを買えなかった事で
動揺するリック…(≧▽≦)
もう、リック素敵すぎ!!です。
2007/06/23 07:11  | URL | 海月 #9xVGaoVI[ 編集] |  ▲ top

-わはははは!-
だからリック、ちょっとこっちの世界に馴染み過ぎだってば!(笑)
えぇ~??本当にあの、セグナやリシェットと戦ってたリックなの!?別人じゃぁないの!?みたいな錯覚すら覚えましたが^^;

ジェンガ、ですね。
もう読み始めてからすぐにわかりました。うは、今度はそっちかぃ!(ツッコミ)みたいな^^
しかもリック、かなり大きな賭けに挑んだな・・・凄いぞ!って思っていたら
限定クレープがそんなに残念だったとは!!!(笑)
いや~実は密かに「ん?一人何個まで買えるんだろう?」って気にしてはいたんですが・・・やっぱり!(笑)
ジェンガは崩れちゃうし・・・
リック、どんまい。(笑)
2007/06/23 11:57  | URL | chacha #-[ 編集] |  ▲ top

--
海月さん

こんばんはです☆

最早、この二人は、唯単に遊んでおります(笑)
二人がやっているゲームは、「ジェンガ」です!
しかも、大真面目にリックが遊んでいると言う展開(笑)
本当、魔導使いなのかと疑うぐらい普通過ぎる二人の行動に今後の展開が読めない形です(良いのかなこれで?)。
リックは、限定クレープが食べられない事実を突きつけられて、相当ショックを受けてしまいました(笑)
本当に甘党なリックでした。


chachaさん

こちらにも、コメント有難う御座います(^^)

リック達は、最早、魔導使いと言う立場とは思えない程の普通っぷりです(笑)
前回、リシェット戦での殺伐とした雰囲気とは程遠く、本当に、まるで別人の様です!

TVゲームの次は、ジェンガで遊んでいた二人。
文章では、敢えて「ジェンガ」と言う用語を使わなかったのですが、二人が何で遊んでいるのか分かってもらえてホッとしております(^^)
難しい所を何とか攻略しようと、頑張っているリックだったのですが、晴美からの衝撃的なメールでショックを受けたリックは、ジェンガと同じ様に気持ちまで崩してしまいました(笑)
一人、一個までと言う制限を把握していなかったリックの甘さが出た形です(^^;)

リックは、暇を最大限に持て余している様です(笑)
2007/06/23 22:14  | URL | Kikurage #-[ 編集] |  ▲ top

-リックらぶ☆-
kikurageさん、こんにちは☆
ご無沙汰してしまっています;
でも、久々のリックとセグナに爆笑!!!

普通の日常での一コマ、でもやってることは
子どもの遊びでも真剣そのもの。。
ジェンガ・・・スリリングですよね(笑)
次は「黒鬚危機いっぱつ」とか、やってほしい(笑)

リックは完全に甘党なんですね!
「・・・抜かった・・・」の晴美ちゃんのセリフも渋い(*^_^*)作戦失敗!体長!
みたいな二人の関係が想像できて、余計に楽しかったです☆

リックと遊ぶセグナ、いっぱい見たいなぁ☆
2007/06/30 13:56  | URL | あきらら #-[ 編集] |  ▲ top

--
あきららさん

大変、コメ返しが遅くなりましたです(;;)

最初の頃の緊迫した状況は何所へやら真剣に遊んでいる二人です(笑)
ジェンガと言う遊びは、中々難しい遊びですね。
上へ積むに連れて、バランスが物言うハラハラ感がたまらない所が、私自身好きだったりします。
私生活は、見た目より子供な二人でした☆

そうなのです!リックは、超が付くほどの甘党。
スイーツは大好物です(^▽^)つ♪
戦いでは常に裏の裏を読み、策士なリックですが、思わぬ盲点に惨敗(ジェンガでも)。
詰めの甘さが浮き彫りになりました(笑)

また、この二人の遊ぶシーンを設けたいと思います♪
2007/07/11 05:59  | URL | Kikurage #-[ 編集] |  ▲ top


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