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鋼構造的追跡者 (10)
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- 2007/07/21(Sat) -
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早苗の視線の先には、外人らしき男女が2人立っていた。
距離にして12、3メートル程。 2人とも、きちっとした黒っぽい服装で、何かをお互いに話し合っている様である。 そう、この二人とは、他でもないカーソンとヒラリーである。 「早苗さん?」 不思議そうに、声を掛け直す晴美。 すると、はっと我に返ったかの様に、晴美の言葉に反応した。 「あっ、うん。ゴメン。何でもない。そうだ、早くクレープ食べちゃわないとだね!」 晴美の方に笑顔を見せると、早苗は、クレープを頬張った。 結局、その後、3人で笑い話に花を咲かせながら、クレープを食べるが、早苗だけは、たまにカーソンとヒラリーの方向をチラッと視線を移しては、首を傾け何か思いに耽ていた。 そして、3人がクレープを食べ終わる頃には、カーソンとヒラリーの姿もその場から立ち去った後であった。 「あ〜美味しかったぁ。南国フルーツは、後引く美味しさだねぇ〜。本格的に商品化しないかな?」 一番最初に、クレープを食べ終えた潤子が早くも、そう言う。 「私は、味、ボリューム共に満足だし、本格的な商品化は、十分可能性あると思う!でも、もし、そうなったら、夏季限定になるだろうけどね」 晴美もクレープを食べ終わるなり、潤子に対してそう答える。 「特に、マンゴーのあのフルティーな食感と味が最高に良かったわ!初めてココナッツミルクタピオカ入りを食べた時と同じ様な感動を味わえたわ。ふふふ!」 早苗も、とても満足そうに答えた。 「あの…、もっと一緒にお話したい所なんだけど、この後個人的に用事があるから、行き成りだけど、この辺で失礼するわね」 そして、そう続けて早苗は2人に対して、申し訳なさそうに答えた。 「そんなに気にしないで早苗さん。私達は、早苗さんのおかげで、限定クレープを買えて、こんな楽しい時間を過ごせたんだから、逆に感謝してるわ。有難う」 早苗の態度を見て、慌てて手を振りながら、そう返す晴美。 「そうだよ!本当に、早苗ちんには、感謝だよ〜!これからも、放課後時間があったら、色々な所を回ろうね!」 潤子も満面な笑みで、早苗の前に手でピースをした。 「2人とも有難う。そう言ってもらえると、救われた気分だわ。多分、2人とは帰る方角が逆よね。じゃあ、此処でお別れしましょう。また明日、学校で会いましょうね」 「うん。早苗ちん!バイバイ!」 「早苗さん、今日は、有難うね。また明日ね」 晴美と潤子は、揃って早苗に手を振る。 早苗は、それに答える様に、後ろ向きで、手を振り返す。 晴美と潤子の2人と別れた早苗は、一人黙々と帰り道を歩き出した。 しかし、表情は、ボーっとして、自分の世界に入っているかの様な状態だった。 当然、クレープを食べる時に、ふと早苗の視界に入った、2人の人物の事が気になって仕方が無いのである。 早苗は、その2人を見て以来、ずっと頭の中で考えていた。 何故なら、早苗自身、その2人組みとは、お互いに面識も無く、知らないのである。 しかし、早苗は、明らかに見覚えのあるその2人組み。 自分とは、全く面識が無いにも拘らず、見覚えのある人物。 この矛盾する事態が、早苗の脳をフル回転させているのだ。 だが、早苗は必死に、何故自分がその二人組みを知っているのか、考えているが、思い出せない状態である。 「あ〜、もう何で、思い出せないかな?」 釈然としないもどかしさに苛まれ、早苗は、文句の独り言を言う。 「でも、最近見掛けた筈なのよ多分ね。でも、それが何所だったか思い出せないわねぇ〜」 無意識に眼鏡を手で直しつつ、思考を更に廻らせる。 「ん〜〜〜、ん〜〜〜〜〜〜っ、ダメだぁ。全然思い出せ無い。悔しいけど、後でまた考えましょう。その内、何かの調子に、ふと思い出せるかもしれないし」 早苗は、埒の明かない考え事に煮詰まると、考える事を止め、スパッと思考を切り替えた。 |
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