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[Necro Boy] 高所の徘徊者 (9)
- 2006/07/01(Sat) -


                3


 ビルの屋上で、ゲルドリックとセグナの激しい戦闘が繰り広げられていた。
 一方的にセグナが攻撃していて、それを、ゲルドリックが振り払い。押された形になっている。
 ゲルドリックはセグナの攻撃を受けても、その場を動かない。いや、動けないのだ。
 ゲルドリックの左足首には、セグナの物であろう糸がしっかりと巻き付いている。地面と一緒に固定された形で。

 セグナとの戦闘開始直後。ゲルドリックのミスでこの状況は引き起こされた。
 最初に動いたのは、ゲルドリックの方だった。しかし、ゲルドリックはセグナに気を取られ、セグナが地面に仕掛けたトラップに気づかず、まんまと嵌りその場からの移動が不可能になったのだ。ゲルドリックが、屋上に到達する前に、セグナが作業していた物こそが、このトラップだった。

 尚もセグナの攻撃は続く。
 糸を飛ばして来る単純な攻撃ではあるが、腕や脚などに絡み付くと、身動き取りづらく、なかなか解けず厄介な事になる。おまけに、本人から直接魔導を送り込まれると、糸の強度がまして、硬いコンクリートをも砕いてしまう事も可能だろう。
 流石のゲルドリックも、痺れを切らしたのか、セグナの攻撃を受け流す事を止めて、自前の魔導を開放した。
 ゲルドリックの周りから突風が巻き起こる。
「―――っと!」
 瞬時に身を引くセグナ。
「あぶねぇ。あぶねぇ。荒々しい魔導だぜ。まったく」
 言葉とは裏腹に、緊張感がなく平然とした態度のセグナ。口元をニヤリと歪めて、余裕すら窺える。
 ゲルドリックの右手から、薄黒い陽炎の様なもやが、放出される。

「お前に、呪いを受け止める覚悟はあるか―――?」

 ゲルドリックは、静かに呟く。
「……ッ! 黒い魔導。お前は、〝ネクロマンシー〟(死者を司る者)か!」
 ゲルドリックの様なタイプの術者を相手にした事が無いのか、十二分に警戒しながら、更に一歩、二歩と後退するセグナ。
 すると、いつの間にか陽炎の様なもやは、一際大きな黒炎へと変化していく。
「いかにも。俺は、黒魔術の使い手。―――もう一度聞こう。お前に、この呪いを受け止める覚悟はあるか?」
「くどい!俺が、そんな物で怯むと思ってるのか。自惚れるなぁ!」
 気合と共に、ゲルドリックの言葉を掻き消す。
「―――承知した」
 そう言葉を発すると直ぐ様、糸が巻き付いている左足首に目掛けて、黒炎を放った。
 燃えてしまう筈の糸は、何故か枯れた様に粉みじんになって、消えてゆく。


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コメント
--
ほ~!!一瞬先から描き始め、過去を語る演出はお見事ですね。続き楽しみです。
2006/07/01 03:54  | URL | Thanatos #-[ 編集] |  ▲ top

-初めまして-
Kikurageさん、初めまして♪
先日は、私のブログへ
御訪問&素敵なコメントを残していただき
ありがとうございました。

Kikurageさんは小説を書いておられるのですね。
素晴らしい文章力と表現力に驚きました。
これからも応援させていただきますv-233
2006/07/01 07:21  | URL | ひめ #0.2709HA[ 編集] |  ▲ top

-おはようございます-
ああああぁぁ!!

黒魔術とは?
呪いとは?!
もうドキドキします!!
燃えるはずだった糸が枯れていくよう・・
なんて、もう怖いです!
お願い!晴美ちゃん、この場所に来ないで!
でも、どんな呪いなのか見てみたい!!

2006/07/01 08:50  | URL | かんげつ #-[ 編集] |  ▲ top

--
Thanatosさん

実は、3章の書き出しの部分に気を使いましたね。
2章で、途中から晴美に視点が変わりましたので、時間経過を考えこのような方法を取りました。

ひめさん

遊びに来てくださって有難うございます。
コメントの頂いて、うれしいです^0^

まだ未熟者の私ですが、文章で雰囲気が出せるようにがんばって行きたいと思います。

また、ひめさんの所に遊びに行きます^0^

かんげつさん

ついに、ゲルドリックと、セグナの戦いが始まってしまいました!

この先に、次々と繰り広げられる迫力と緊迫感のある文章にしていけたらと思います。

リックとセグナの戦い!
晴美ちゃんの行動!
気になる所づくし!
こうご期待くださいませ^0^/
2006/07/01 17:18  | URL | Kikurage #-[ 編集] |  ▲ top

--
こんにちは★私の拙いブログへのご来訪、ありがとうございました!最初から読ませていただきました~!
ものすごく緊張感の溢れる小説でびっくりです!こんな素敵な小説書けるとは・・・★また伺わせていただきますです!!
晴美ちゃんはやっぱり潤子ちゃんに何かを奢らされるんでしょうか(笑)返事を返さなかったとかで・・・(笑)
2006/07/02 00:17  | URL | ひづきまよ #-[ 編集] |  ▲ top

-こんばんは-
「お前に呪いを受け止める覚悟はあるか?」のゲルドリックのセリフが格好いいです。
また、黒炎は火では無いのでしょうか?
大変気になる所ですね。
Kikurageさんの小説を読むのが、既に日課になってますo(^-^)o
続き頑張ってくださいね。
2006/07/02 04:02  | URL | イソギントリオ #-[ 編集] |  ▲ top

--
ひづきまよさん

御訪問とコメント有難うございます^0^
最初から読んで頂いて嬉しいです。

自分は、まだまだ未熟者で、文章的におかしい部分があるかもしれませんが、がんばって行こうかと思います。

晴美ちゃんが潤子ちゃんに奢らされる可能性は大ですね(笑)

また、ひづきまよさんの所へ遊びに行きます(^0^)/

イソギントリオさん

えっ!?私の小説を日課にして頂いてるのですか!
恐れ入ります。本当に有難うございます。

まだまだ、いろんな意味で荒削りな小説ですが、がんばって磨きを掛けられる様にがんばりたいと思います。

2006/07/02 13:43  | URL | Kikurage #-[ 編集] |  ▲ top

--
どうも~。
読みましたよ。
なんだか、いいですね。
少年マンガとか、バイオレンス系の映画思い出させてくれます。
こういう対決というか、決闘のシーンが実は好きでして。
そういうので育ったからですかね~。
これからもガンガン書いてくださいな。
それにしても絵があるとやはり良いね。
では~。
2006/07/02 21:58  | URL | バナナチップボーイ #-[ 編集] |  ▲ top

--
バナナチップボーイさん

そうですね。
私の小説は、大方アクション的なジャンルですね^0^
なので、文章的に、痛ましい部分があると思いますが、魔導(彼らのオーラの様なものですね。)と言う力で展開されるストーリーになってます。

バナナチップボーイさんのクロロホルムシスターズの方も拝見させていただきます。
2006/07/03 01:06  | URL | Kikurage #-[ 編集] |  ▲ top

--
ゲルドリックさんはネクロマンシーを使えたのですね。彼は少し苦戦しているようですが、この戦い一体どんな展開になって行くのでしょうか?
次回の展開に期待します
2007/02/19 13:14  | URL | 要 #-[ 編集] |  ▲ top


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