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[Necro Boy] 高所の徘徊者 (10)
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- 2006/07/03(Mon) -
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ゲルドリックが放った黒炎は、炎では無く。亡くなった人間の怨み、いや、この世の全ての憎悪と言っても過言では無い。その憎悪の集合体が黒炎の正体である。 もし、普通の人間がまともに黒炎を受けたとしたら、肉体がおぞましい呪いに耐え切れず、粉々に散布する。人間に限らず、物理全てが対象となる。 糸から開放されたゲルドリックは、続けてセグナに向けて呪いを放つ。 セグナは、それを横に飛び跳ねて軽くかわす。そして、右腕から糸を引っ張り出し、魔導を糸へ送り込む。 ゲルドリックは、走り出してセグナとの間合いを詰める。 魔導を送り込まれた糸は、針金の様に真っ直ぐ張り、それを手頃な長さに切断する。 「これは、どうかな?」 セグナが突然問う。 淡く赤白い光を帯びた糸を、ゲルドリック目掛けて投げた。 当然、左手で弾くゲルドリック。しかし、弾いたはずの糸は左腕に巻き付く。 タイミングを見計らったセグナは、拳を握って魔導に意識を集中させた。 すると、ゲルドリックの左腕に巻き付けられた糸が眩く光り、激しく発火した。 「―――ッ!」 咄嗟にマントを左腕に覆って、鎮火させる。 「あまり、俺を侮るなよ。次は、こんなもんじゃ済まない」 と、不適な笑みを浮べるセグナ。 また、左腕から糸を引き出し、今度は糸に指を絡み始め、まるであや取りの様に形作る。 直ぐにそれは、完成した。糸の束を左手に握られて――。 「今度は、俺の方から行くぜ!」 言葉を吐きながら、セグナは、ゲルドリックに向かって走りだした。 体勢で、魔導を発動させるゲルドリック。 掌を地面にあて、そこに魔導を集中させる。すると、地面から数体、人間の形をした者が浮かび上がって来た。 これは、ゲルドリックの魔導エネルギーの源とも言える人の死霊を実体化したのだ。 そして、死霊達はゲルドリックの合図に合わせてセグナに襲い掛かる。 死霊たちの動きは、以外にも俊敏で、戦闘を熟知した様な身のこなし。 それもそのはず。死霊達の装いは、鎧を武装した者。軽装ではあるが、武道らしき構えする者。それぞれ。 かつて、異国で名を馳せた戦士や武道家達をゲルドリックは選んで、出現させたのだ。 「無駄な小細工を!」 呟くセグナ。怯む様子も無くターゲットをゲルドリックから、死霊達へと変えた。 死霊たちの猛攻が始まる。 |
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