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[Necro Boy] 高所の徘徊者 (12)
- 2006/07/07(Fri) -


 燃えているものが段々と煙だけに成ってゆく。
「!?」
 セグナは、瞬時におかしい事に気づいた。
 燃えているものが、残らず浄化し煙だけに成っている事。そう。まさしく、ゲルドリックと思われた者も死霊だったのだ。

「―――我に混在する怨嗟なる叫びを轟かせる者達よ。今一時、その意を示せ」

 言葉に振り返るセグナ。背後には、辺り一面に灰暗い霧が現れいる。腕を上げ、セグナの方向に手を広げながら突き出し、ゲルドリックが立っていた。
 ゲルドリックは、セグナが死霊達を相手している間に、新たに死霊を実体化させて、身代わりとして配置したのだった。
 瞬時にその場を離れようとするセグナ。しかし既にセグナの両足には、地面から上半身だけ顕にする、新たな死霊達が取り押さえている。
「なっ、なにぃ!」
 力ずくで回避しようと試みるが、流石のセグナといえども一度捕らわれしまっては、簡単に抜け出すのは不可能に等しい。
 自前の糸と魔導で、死霊達を引き離そうとするが、既に手遅れだった。
 ゲルドリックは、突き出した右手から、最初に放たれた黒炎とは比べ物に成らないほどの凄まじいさ。それ自体が死神を想わせる呪いという名の黒炎を最大限にまで昇華させた物。
〝カーズ〟を放っていた。
 その〝カーズ〟は、セグナを飲み込もうとするほど、物凄い勢いでセグナに直撃する。
「うわぁぁぁぁぁぁっっ~~~!」
 もはや、声にすら成らない奇怪な叫びが、再びビルの屋上に木霊する。 
 セグナは、〝カーズ〟の勢いにのまれ、そのまま、ビルの貯水タンクの周りを囲むフェンスに激突した。
「少しばかり油断するのが早かったな。セグナよ」
 ゲルドリックは、少々息を切らしながら、意識が有るか無いか分からないセグナ相手に発言する。
 激突したフェンスは、くの字に曲がり、セグナの周りには、今だに薄く灰暗い霧に包まれていて、セグナの動く様子がない。
 すると、ゲルドリックは突然、セグナの方向へ静かに歩き出し始める。
 セグナの前に辿り着くと、セグナに手をかざす。
「悪いが、お前のポータルを破壊させてもらう」
 そして、セグナのポータルを取り出そうとした時。
 セグナは、意識を取り戻したのか、最初から意識が有ったのか、力強くゲルドリックの右腕を掴み抵抗する。
「お前!あれを受けてまだ動けるのか!」
 よほど意外だったのか、少し焦る仕草を見せるゲルドリック。
 ゲルドリックの攻撃を受けた所は、服が裂けている。しかし、セグナの服の下には細かく網目状になった糸を纏っていたのだ。
「自分の魔導特性を駆使したものか!」
 ゲルドリックは、それを見て納得する。
 ゲルドリックの〝カーズ〟を、まともに受けたセグナだったが、元々服の下に魔導を通していた糸を纏っていた為、それが、ダメージ軽減の役割を果たしていたのだった。 
「俺はな、こんな所じゃくたばれねぇんだよ」
 必死な抵抗を止めないセグナ。
「どう言う意味だ?」
 ゲルドリックは眼を細めて疑問をぶつける。
「ハン!お前の知った事か!」
 何か訳ありな理由が有るがゆえにすっ呆けて答えようとしないセグナ。
 そんな時だった。
 ギーッと鉄の扉が開く音が、静かな屋上に響く。
「………ねぇ、リック?居るの?ねぇ、返事して」
 非常階段の扉を開けて、恐る恐る辺りの様子を窺う晴美の姿だった。
「―――!!」   
 ゲルドリックとセグナは同時に晴美の方向へ振り向く。



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コメント
--
面白い!!
続き求む。
2006/07/07 02:14  | URL | Thanatos #-[ 編集] |  ▲ top

-おはようございます-
おはようございます、Kikurageさん(*^ワ^*)

あぁ・・良かった・・
リック素晴らしい!!
リック無事で本当に良かった・・・
じゃなくってぇぇぇーー!!
晴美ちゃん、ダメだよーーー!!((;゚Д゚))))
こ・怖いです!!
しかし「カーズ」とはどんな威力なのか…
きっと凄まじい「呪い」なのでしょうね・・
考えるとゾクッとします。
2006/07/07 10:33  | URL | かんげつ #-[ 編集] |  ▲ top

--
ゲルドリックが忍者みたいだ…(笑)
晴美ちゃんピンチ><
先が気になる~!!
2006/07/07 19:13  | URL | ☆浪鬼☆ #-[ 編集] |  ▲ top

--
読みましたよ~。

「俺はな、こんな所じゃくたばれねぇんだよ」

↑のセリフ良いね。
なんだか、深みがあって。
続き楽しみにしています~。
2006/07/07 22:47  | URL | バナナチップボーイ #-[ 編集] |  ▲ top

--
晴美ちゃあああん!!危険だよ!(笑)
ここではくたばれないと言ったセグナさんの理由が気になります(^-^)そこまでやられるわけにはならない程の大きな理由があるんですね・・・続き楽しみにしています★
ゲルドリックといいセグナといい、影のあるような(イメージが・・・すみません!)キャラクターで素敵です!
2006/07/07 23:23  | URL | ひづきまよ #-[ 編集] |  ▲ top

-皆さん。こんばんはです^0^/-
Thanatosさん

はい^0^
現在進行中で手掛けさせて頂いております。
一日置きの更新ですが、がんばります。

かんげつさん

前回に引き続き、結構逆転的な展開です。
とうとう、現場に晴美ちゃんが来てしまい
とても、危ない空気が漂ってきました>_<

カーズは、呪いの集合体(黒炎)を更に極限まで引き出した物です。単純なゲルドリックのワザですが、凄まじい物だと思います。

浪鬼さん

たしかに、忍法身代わりの術みたいですね(笑)

そうなんです。
晴美ちゃんが屋上に来てしまったのです。非常に危ないです>_<

今後の展開は・・・・、執筆中です(笑)

バナナチップボーイさん

読んで頂いて有難う御座います^0^

前回の最後の行でもそうなのですが、
セグナ自身、何か目的を持っている模様です。

ひづきまよさん

そうですね^0^
セグナの頑なな意思(目的)を持っていて(頑固者?)、それが、どう言うものなのか謎めいてます。
主人公のゲルドリックさえ謎の多い男です(笑)
お互いに持っている真実とは!?



2006/07/08 02:24  | URL | Kikurage #-[ 編集] |  ▲ top

--
激しい死闘を繰り広げるゲルドリックさんとセグナさんの居場所に、晴美さんが姿を現してしまいましたね。晴美さんが、そしてゲルドリックさんたちがどうなるのか次回の展開に期待します
2007/02/22 15:17  | URL | 要 #-[ 編集] |  ▲ top

--
要さん

まさに激しい戦いの現場へ、辿り着いてしまった晴美です。
あくまで普通の人間である晴美には、とても危険な場所である事は間違いないですし、巻き込まれる可能性は大です。
2007/02/23 18:27  | URL | Kikurage #-[ 編集] |  ▲ top


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